Visaは、Solana上のCircleのUSDCを使用して米国でステーブルコイン決済を開始

Visaは米国でステーブルコイン決済サービスを開始し、ブロックチェーンベースの決済インフラに対する機関投資家の関心の高まりを強調しています。

この決済大手は火曜日、米国の金融機関がSolana上でCircleのUSDCを利用してバックエンド決済フローを行えるようにすると発表しました。Cross River Bankやa16zが支援するLead Bankが最初の参加機関となります。発表によると、このサービスは2026年までにさらに拡大される予定です。

「Visaはステーブルコイン決済を拡大しています。なぜなら、私たちの銀行パートナーはそれについて質問しているだけでなく、実際に利用する準備を進めているからです」とVisaのグローバル成長製品および戦略的パートナーシップ責任者Rubail Birwadkerは述べました。「金融機関は、既存の財務運用とシームレスに統合できる、より高速でプログラム可能な決済オプションを求めています。USDC決済を米国にもたらすことで、Visaは信頼性が高く銀行向けの機能を提供し、財務効率を向上させると同時に、当社ネットワークが要求するセキュリティ、コンプライアンス、レジリエンス基準を維持します。」

この動きは、Visaが最近進めているステーブルコインインフラへの取り組みの一環です。

月曜日には、同社は銀行や企業が発行、カストディ、オンチェーン決済を進めるためのステーブルコインアドバイザリーサービスを開始しました。先月には、VisaはUSDCベースのクリエイター報酬支払いを導入し、複数地域でオンチェーン決済のパイロットも拡大しました。

さらに、VisaはCircleのArc Layer 1ブロックチェーンの設計パートナーであり、ネットワークが稼働開始後にはUSDC決済に利用し、バリデーターとしても運用する計画です。

Visaが銀行ネットワークをステーブルコインに開放したのは、GENIUS法の成立以降、米国の規制環境が大きく変化したことを背景としています。GENIUS法は米国初の連邦ステーブルコイン枠組みであり、2024年7月にDonald Trump大統領によって署名されました。3,000億ドル規模のステーブルコイン市場は2028年までに2兆ドルに達すると予測されており、既存企業はドル建てデジタルマネー向けのコンプライアンス対応かつ高スループットな決済インフラの提供を急いでいます。

Circle（CRCL）は、2番目に大きいステーブルコインUSDCの発行者であり、上場企業でもあります。同社はウォール街の顧客獲得を目指し、リソースや製品を投入しています。Arcテストネットは10月に開始され、VisaだけでなくBlackRockやAnthropicも参加しています。Circleはまた、今月Axelar Networkの初期開発者であるInterop Labsの買収を含め、相互運用性の拡大も続けています。

一方、VisaがSolanaネイティブのUSDCを選択したことは、分散型金融における2番目に大きいネットワークへの機関投資家の需要を示しています。過去1か月だけでも、JPMorganはGalaxyと共にSolanaベースのUSCPトークンを使った債券発行を行い、State StreetとGalaxyはネットワーク上でトークン化されたプライベート流動性ファンドの計画を発表しました。

需要に応えるため、開発者たちはSolanaのコアブロックチェーンインフラのサポートも進めています。Firedancer—Jump Cryptoによる独立したSolanaバリデータークライアント—は先週メインネットに到達し、最大100万件/秒のトランザクション処理能力を目指す技術的アップグレードを提供しています。